太陽光発電だけじゃ不十分?蓄電池との組み合わせを徹底解説

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エネラボ所長

太陽光を検討中なら、蓄電池のことも知っておきましょう!セットで導入すべきか、それとも単品でいいのか、メリットとデメリットを徹底解説します。

「太陽光発電の導入を考えているけど、蓄電池は本当に必要なの?」
「電気を貯めておく必要なんてあるのかな?」

そう考えている方は多いのではないでしょうか。たしかに、蓄電池は太陽光発電と比べて高価なため、導入をためらう気持ちはよく分かります。

しかし、電気代が高騰し、災害への備えが重要視される今、太陽光発電と蓄電池は切っても切れない関係になってきています。

この記事では、太陽光発電だけでは不十分な理由と、蓄電池と組み合わせることで得られる大きなメリットを分かりやすく解説します。

目次

なぜ今、蓄電池が注目されているのか?

エネラボ所長

少し前まで、蓄電池は『必要ないもの』だと考えるのが一般的でした。でも、今はもう違います。多くの方が『欠かせないもの』だと考えるようになってきています。

少し前までは、太陽光発電だけで十分だと考える方がほとんどでした。余った電気は電力会社に高く買い取ってもらえたからです。しかし、今はその状況が大きく変わってきています。

原因1:電気代の高騰

毎月のように発表される電気料金の値上げに、頭を悩ませている方も多いのではないでしょうか。昔は、今ほど電気代が高くありませんでした。そのため、売電単価が電気代の単価より高い時期が続き、太陽光で創った電気をできるだけ多く売って、売電収入を増やすことが主流だったのです。

しかし現在は、電気代の高騰により、この「売電単価>電気代単価」という逆転現象が起きています。

太陽光で創った電気は、まずご家庭で消費されます。この自家消費をたくさん行えば、その分だけ電力会社から買う電気が減り、節約効果が大きくなります。

もはや、太陽光で創った電気は「売る」よりも「家で使う」方が圧倒的にメリットが大きい時代になったのです。

原因2:災害への備え

近年、地震や豪雨といった自然災害による大規模な停電が頻発しています。しかし、災害だけが停電の原因ではありません。近年の異常気象を「自然災害の一歩手前」や「予兆」ととらえ、不安を感じる方も増えています。

また、意外に思うかもしれませんが、地域の小規模な停電は日常的に発生しています。お住まいの地域の電力会社のホームページで「停電情報」をチェックしてみると、その発生頻度に驚くかもしれません。

このように、いつ、どこで電気が止まるかわからない時代だからこそ、非常時の電力確保を真剣に考える方が増えてきました。

このような背景から、発電した電気を売るのではなく、自分で貯めて使う「自家消費」という考え方が主流になっています。蓄電池は、この「自家消費」を実現するために欠かせない存在なのです。

太陽光と蓄電池をセットで導入する3つのメリット

エネラボ所長

太陽光で『創る』電気と、蓄電池で『貯める』電気。この2つが揃うことで、ご家庭のエネルギーは驚くほど効率的になります。

太陽光発電で創った電気を、ただ売るだけではもったいない時代です。蓄電池と組み合わせることで、その価値は最大限に引き出されます。具体的にどんなメリットがあるのか、見ていきましょう。

メリット1:電気代の劇的な削減

太陽光で創った電気は、まず優先的に家の中で消費されるので、そもそも電力会社から買う電気の量を減らせます。さらに蓄電池があれば、日中に使いきれずに余った電気を貯めておくことができます。この電気を、発電量が少ない夜間や雨の日に使えば、電力会社から買う電気を大幅に減らせます。特に、日中に創った電気を、単価の高い夕方や夜間に使うことで、電気代の節約効果は劇的に高まります。電気料金が高騰し続ける今、最も大きなメリットと言えるでしょう。

メリット2:災害時の安心感

地震や台風、集中豪雨などで停電が起きた時でも、蓄電池に貯めた電気があれば、家で電気が使えます。冷蔵庫や照明、スマートフォンの充電など、最低限の電力を確保できるだけでも、精神的な安心感は計り知れません。また、日中に太陽光パネルで発電できれば、再び蓄電池に電気を貯めることができるため、停電が長引いても安心です。

メリット3:環境貢献

太陽光で創った電気を自家消費することは、化石燃料に頼らないクリーンなエネルギーを自分たちでまかなうということです。これにより、CO2排出量の削減に貢献できます。蓄電池と組み合わせれば、夜間も電力会社に頼らずに済むため、よりエネルギーの自給自足に近づき、地球に優しい暮らしを実現できます。

太陽光だけを導入するデメリット

エネラボ所長

太陽光発電だけでも素晴らしいですが、蓄電池がないと、せっかく創った電気を最大限に活かしきれません。例えるなら、ガソリン車なのに、高速道路を走るのが苦手なようなものです。

もちろん、太陽光発電だけでも十分に導入するメリットはあります。

  • 昼間の電気代が大きく下がる
  • 環境に貢献できる
  • FIT制度を利用して売電収入を得られる

しかし、現在の電力状況やライフスタイルによっては、太陽光だけでは『もったいない』と感じてしまうかもしれません。なぜなら、次に挙げる3つのデメリットがあるからです。

デメリット1:売電価格の不安定さ

かつては「電力会社に電気を売って儲ける」時代でしたが、FIT(再生可能エネルギーの固定価格買取制度)の売電価格は年々下落しています。現在は一定の売電単価が維持されているものの、今後単価が上がることは考えにくい状況です。

特に、卒FIT(FIT制度の固定価格買取期間が終了)を迎えた人たちは、売電単価が急落し、売電収入が雀の涙ほどになるケースも珍しくありません。あまりに収入が少ないため、毎月ではなく、半年分まとめて振り込まれることもあります。

このように、電力会社に電気を売るだけでは、長期的な経済的メリットは期待しにくくなっているのです。

デメリット2:夜間の電気が割高になる可能性

太陽光発電は、その名の通り太陽が出ている日中にしか発電できません。夜間や、雨や曇りの日など発電量が少ない時間は、これまで通り電力会社から電気を買う必要があります。昼間の電気代は太陽光でまかなえても、夜間は電力会社に頼らざるを得ないため、家計を圧迫する可能性があります。

デメリット3:停電時の無力さ

多くの太陽光発電システムは、停電時にも発電自体は行いますが、発電した電気を家全体で使うことはできません。

厳密に言えば、太陽光発電システムには「自立運転機能」というものが備わっており、専用のコンセントに機器を繋げば電気を使うことは可能です。しかし、これは非常に心もとないものです。具体的にはコンセント一つ分、1500W程度の電気しか使えません。

ドライヤー1つ程度であれば使えますが、冷蔵庫や電子レンジ、エアコンといった複数の家電を同時に使うのは全くもって不可能です。テレビを見たり、ラジオを聞いたり、スマホを充電したりする程度の細かな機器にしか使えないでしょう。災害時の非常用電源としての役割を期待して導入した場合、この点は大きな盲点となり得ます。

蓄電池だけを導入するケースとは?

エネラボ所長

太陽光はすでに設置している、あるいは設置が難しい。そんな方でも、蓄電池だけで電気代を節約する方法はありますよ。

これまでの解説で、太陽光発電と蓄電池をセットで導入するメリットはご理解いただけたかと思います。しかし、中には「太陽光発電は付けられないけど、蓄電池だけは欲しい」と考える方もいるかもしれません。蓄電池だけを導入する主なメリット・デメリットは以下の通りです。

メリット:深夜の電力を有効活用できる

多くの電力会社は、深夜の電気料金を安く設定するプランを用意しています。蓄電池があれば、深夜の安い電気を貯めて、日中の電気代が高い時間帯に使うことができます。これを「ピークシフト」といい、電気代の節約につながります。

デメリット:太陽光がないと効率が悪い

蓄電池の電力は、基本的に電力会社から購入した電気を貯めることになります。そのため、太陽光発電で創った電気を自家消費するケースと比べると、節約効果は限定的です。

たしかに、深夜の安い電力を充電して日中に使用する方法で電気代を節約することは可能です。しかし、導入コストが非常に高いため、経済的なメリットを見出すことはかなり難しいと考えた方が良いでしょう。日中の高い電気を避けることはできても、太陽光による発電がないため、電気代の大幅な削減は期待できません。

太陽光がないのに蓄電池だけを設置する人は、完全に災害対策だけを意識している人と言えます。しかし、太陽光と連携することが前提として蓄電池は作られているため、太陽光がないと継続的な利用ができません。災害時に蓄電池の電気が空になってしまったら、それで終わりになってしまいます。太陽光があれば、一時的に蓄電池が空になっても翌日太陽が出れば充電が開始されるので、継続的に電気を使うことができるのです。

正直なところ、太陽光がなく蓄電池だけを設置するのは、メリットよりもデメリットの方が大きいと考えた方が良いでしょう。

まとめ:これからの時代、なぜ「自家消費」がキーワードになるのか?

エネラボ所長

太陽光発電は、未来のエネルギーを創る『入り口』。そして、蓄電池は、そのエネルギーを最大限に活かすための『出口』です。この2つが揃うことで、あなたの家は『守る力』と『貯める力』の両方を持つことができます。

太陽光発電を導入するだけで満足していた時代は終わりを迎えようとしています。電気料金の高騰や災害リスクの高まりを考えると、これからの時代は「電気を売る」のではなく、「いかに賢く自分で使うか」という「自家消費」がキーワードになります。

そして、この「自家消費」を実現するために、太陽光発電と蓄電池の組み合わせは欠かせません。

  • 日中の電気代を下げ、
  • 夜間の電気代も抑え、
  • 万が一の停電にも備える。

太陽光発電と蓄電池は、ただの設備ではありません。あなたの暮らしを、経済的にも、精神的にも、豊かにするための未来への投資なのです。

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この記事を書いた人

こんにちは!「エネラボ」所長です。

元・電気工事士として、太陽光発電の現場一筋でキャリアを築いてきました。これまで多くのご家庭の太陽光発電の設置に携わり、工事の裏側や業界の動向を知り尽くしています。

これまでの経験から、「見積もりの見方が分からない」「どの業者を選べばいいの?」といった、多くのお客様が抱える不安を肌で感じてきました。

このブログでは、そうした皆様の不安を少しでも和らげるため、現場のプロ目線で、専門用語を使わずに分かりやすく解説することをモットーにしています。

あなたが心から納得し、安心して太陽光発電を導入できるよう、これからも全力でサポートさせていただきます。

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