【簡易見積もりは意味ない?】太陽光・蓄電池の「価格の真実」と後悔しない見積もりの取り方

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悩める人

まずはネットで簡易見積もりだけ…

「とりあえず、おおよその金額だけ知りたい」そう考えて、ウェブサイトの簡易見積もりツールを試したことはありませんか?しかし、その簡易見積もりの金額は、実際に契約する際の金額と大きく異なることが珍しくありません。この記事では、簡易見積もりが持つ本当の意味と、後悔しないための見積もりの取り方を解説します。

目次

なぜあなたは簡易見積もりがほしいのですか?

エネラボ所長

いきなり業者と話すのは億劫ですよね。まずはざっくり知りたい、そのお気持ちはよくわかります。でも、その手軽さが落とし穴になることもあるんです。

「まずは、ざっくりした金額だけ知りたい」
「しつこい営業電話は嫌だから、個人情報を入力せずに済ませたい」

あなたが簡易見積もりを求めるのは、ごく自然なことです。いきなり本見積もりを取るとなると、多くの個人情報を入力したり、知らない人と会って話したりする手間や不安があるからです。

しかし、多くの方は太陽光発電の「プロフェッショナル」ではないはずです。その道に精通している人であれば、簡易見積もりからでも必要な情報を見抜けるかもしれませんが、それでも確認できないポイントは数多く存在します。プロでさえ見通すのが難しい情報源を、太陽光初心者が見たとしても、限界は明らかです。

裏を返せば、業者はこの「見通せない部分」を見越して、価格や条件をあえてぼやかして簡易見積もりを作るケースもあります。簡易見積もりは、手間なく手軽に「相場感」を知ることができる便利なツールに見えますが、その手軽さゆえに、あなたが本当に知るべき「価格の真実」を隠している可能性があるのです。

「簡易見積もり」が抱える問題点

エネラボ所長

簡易見積もりの金額は、あくまで『目安』です。そこに表示された金額を鵜呑みにしてしまうと、後から『話が違う…』と後悔することになりかねません。

なぜ簡易見積もりの金額は、実際の契約額と大きく異なることが多いのでしょうか。それは、簡易見積もりでは考慮されていない、以下の重要な問題点があるからです。

問題点1:建物の情報が不確か

簡易見積もりは、あなたの建物の正確な情報を取得できていません。ウェブサイトで入力するのは、せいぜい「築年数」や「屋根の形状」くらいでしょう。

最近では、Googleマップを見て見積もりを作ってほしいと言われるお客様も多いです。確かに作れなくはありませんが、パソコンの画面上から屋根の正確な寸法がわかるわけがありません。画面上で1ミリ違えば、実際の建物では数センチも変わってきます。Googleマップから建物の寸法を割り出すのは、かなりの力技だということをご理解いただけると幸いです。

太陽光パネルの設置には、屋根の材質、劣化の状況、正確な面積や勾配など、詳細な情報が不可欠です。これらの情報が不確かだと、適正な見積もりは算出できず、もし雨漏りのリスクがある屋根に設置すれば、将来的に大きな修繕費用がかかる可能性もあります。

問題点2:補助金情報が正確に反映されていない

国や自治体が提供する太陽光・蓄電池の補助金は、常に変動しています。申請時期や条件、金額は、年度や地域によって細かく変わります。

補助金は「1kWあたり〇〇万円」のように、発電量や蓄電容量に応じて金額が決まることが多いため、簡易的な見積もりでは、正確な補助金額を算出することができません。簡易見積もりでは、これらの最新で複雑な情報がリアルタイムで反映されていないことがほとんどです。そのため、補助金が適用される前提で算出された金額だと思い込んでいても、実際には受け取れず、予算オーバーになってしまうリスクがあります。

問題点3:意図的に激安で出す

ネットで簡易見積もりを取得し、その中から業者を選ぼうとする人は、当然ながら金額が安い企業に目が行きがちです。この心理を知っている業者は、次のステップ(現地調査など)に進んでもらうために、意図的に価格を安く提示する傾向があります。

一見すると良心的な価格に見えますが、あくまでも簡易見積もりなので、現地調査や詳細な設計を進めた結果、「金額が全然変わってきた」というケースは珍しくありません。業者側も、安くなければお客様の目に止まらないということを知っているため、戦略として安価な見積もりを作成することがあります。

問題点4:優良企業が指の隙間から落ちてしまう

簡易見積もりやネットの一括見積もりでは、真面目な企業ほど不利になるという皮肉な現実があります。

なぜなら、優良企業は、お客様と対面でしっかり話をし、時間をかけて正確な見積もりを作成しようとします。不確かな情報で意図的に安価な金額を提示するなど、小賢しいことはしないからです。

しかし、簡易見積もりを求めるお客様は、そうした真摯な姿勢を「手間がかかる」「面倒だ」と感じてしまいがちです。その結果、本当にお客様のことを考えて行動している優良企業が、あなたの指の隙間からこぼれ落ちてしまうという悲しい事態が起こりうるのです。

業者に手間をかけたくない」は本当に親切?

エネラボ所長

お客様の親切なお気持ちは、私たちも嬉しく思います。ですが、お互いに本当に良い関係を築くためには、手間を惜しまないことが、実は一番の近道なんです。

「とりあえず簡易見積もりだけ…」という人の多くは、「まだ契約するかわからないのに、業者に現地調査の手間をかけさせるのは申し訳ない」と考えているかもしれません。しかし、その「親切心」が、結果としてあなたにとっても業者にとっても非効率な事態を招いている可能性があります。

「とりあえず簡易見積もりだけ…」という人の多くは、「まだ契約するかわからないのに、業者に手間をかけさせるのは申し訳ない」と考えているかもしれません。

しかし、その親切心が、結果としてあなたにとっても業者にとっても非効率な事態を招いている可能性があります。

見積もり作成は意外と手間がかかる

ウェブ上で入力した情報だけを基に、業者はあなたの建物の条件を推測し、不確かな情報を集めながら見積もりを作成しなければなりません。これは、意外と手間と時間がかかる作業です。

太陽光の設計は、基本的に自分たちで行うか、メーカーに依頼するかのどちらかです。いずれにせよ、太陽光の設計ソフトを使用し、屋根の寸法や形状を正確に作り上げていきます。屋根の材質、地域、傾斜角度によって使用する部材や固定金具の点数も変わってくるため、簡易見積もりだとしても、最低限の設計は必要なのです。

「それなら、最初から図面を渡せばいいのでは?」と考えるかもしれません。確かに、より正確な情報は共有できます。しかし、見積もりは自然に湧いて出てくるものではありません。業者側としては、せっかく作り上げたからには、直接説明もさせてほしいというのが正直な心情です。業者も、100人に見積もりを出して100人から選ばれるなんてことはあり得ないことを一番よく理解しています。だからこそ、顔を合わせて提案する場を必要としているのです。

中途半端なやり取りは誰も得しない

そして、その手間をかけて作成した不正確な見積もりが、結局は次のステップに進まないことがほとんどです。業者側は無駄な作業に終わり、お客様側も正確な情報を得られないまま、時間だけが過ぎてしまいます。「手間をかけない」という親切心が、実は「誰も得をしない」という結果につながる可能性があるのです。

簡易見積もりと本見積もりはココが違う!

エネラボ所長

簡易見積もりは、あくまで『お店のチラシ』。一方、本見積もりは『あなたの家だけの設計図』です。この違いを理解することが、後悔しない第一歩です。

「簡易見積もりも、本見積もりも、どっちも見積もりでしょ?」

そう思われるかもしれませんが、この2つは全くの別物です。ここを理解せずに進めると、後々大きな後悔につながります。簡易見積もりと本見積もりの違いを、以下の表で確認してみましょう。

項目簡易見積もり本見積もり
目的おおよその相場を知る契約を前提とした最終的な費用を知る
精度低い(あくまで目安)高い
得られる情報製品価格、容量など大まかな情報製品の詳細、工事費、保証内容、補助金情報、経済効果シミュレーションなど

簡易見積もりは「目安」にすぎない

簡易見積もりは、Webサイト上で数項目を入力するだけで、瞬時に金額が表示されます。その目的は、あくまで「おおよその相場感」を掴むこと。建物の正確な情報や工事費用が考慮されていないため、そこに示された金額がそのまま契約額になることは、まずありません。

本見積もりは「未来の設計図」

一方、本見積もりは、現地調査や詳細なヒアリングを経て作成されます。

  • あなたに最適な製品は何か?
  • どうすれば最高の発電効率が得られるか?
  • 工事にいくらかかるか?
  • 受け取れる補助金はいくらか?
  • 10年後の経済効果は?

など、あなたの家だけの「未来の設計図」とも言える詳細な情報が詰まっています。この本見積もりこそが、あなたが後悔しない選択をするために、本当に必要な情報なのです。

3. 後悔しないための「見積もりの取り方」3つのステップ

エネラボ所長

手間をかけることは、面倒かもしれません。でも、たった数日の手間をかけるだけで、この先何十年と続く安心と納得が手に入ります。賢く、後悔しない業者選びをしましょう!

簡易見積もりのリスクを理解し、本見積もりの重要性が分かったとしても、「どうすれば良い業者に出会えるの?」と不安に思うかもしれません。ここでは、後悔しない選択をするために、あなたが踏み出すべき3つのステップをご紹介します。

ステップ1:まずは複数の業者から相見積もりを取る

一社だけの見積もりで決めるのは絶対にNGです。少なくとも2~3社の異なる業者から見積もりを取りましょう。

「まずは一社だけ話を聞いて、それから二社目、三社目を決める」というやり方もありますが、これはおすすめしません。なぜなら、初めに話を聞いた一社がとても良い提案をしてきた場合、その企業の魅力に心が傾いてしまい、客観的な比較ができなくなってしまうからです。

「良い提案ならそれでいいのでは?」と疑問に思うかもしれませんが、それでも私は「No」と言わせてください。これまで見てきたお客様の中には、「営業マンの人柄が良かったから」という理由だけで、相場の2倍近い金額で契約された方もいらっしゃいました。果たしてそれはお客様にとって適切な提案だったのでしょうか?疑問に思うことも少なくありません。本当にその金額やサービスが妥当なものなのかどうか、比較をしなければ絶対に分かりません。

だからこそ、最初から複数の業者に話を聞くべきなのです。これは、企業や見積もりの比較ができるだけでなく、「あなたの他にもすでに話を聞いている企業がいる」と伝えることで、相手に対していい意味で牽制(けんせい)をかけることができるからです。

ステップ2:見積もりの内容を徹底的に質問する

契約前の段階でも、見積もりの内容から業者の質を見抜くことができます。見積書をもらったら、分からない点はすべて質問しましょう。

もちろん、その場で疑問が思い浮かばないという方も多いかもしれません。一度話を聞いて、自分の中で改めて思い返すと、疑問や不安が湧いてくることもよくありますよね。そんな時は、迷わずストレートに質問をぶつけてみましょう。

  • 「この工事費用には何が含まれていますか?」
  • 「もし工事中に想定外の追加費用が発生する可能性はありますか?」

あなたが納得できるまで、丁寧に応えてくれるかどうか。その対応から、本当に信頼できる業者かどうかを判断できます。疑問を正直にぶつけることで、業者側の誠実さを見極めることができます。

ステップ3:現地調査の確認

多くの業者は契約後に現地調査を行います。この際、現地調査の結果、見積もりの金額や内容が大きく変わる可能性があるかどうかを事前に確認しておきましょう。

優良な企業は、現地調査で判明した内容を隠さず、正確な金額を提示し直します。ここでの対応が不透明だったり、強引に契約を進めようとしたりする業者は避けるべきです。

まとめ

太陽光発電や蓄電池は、決して安い買い物ではありません。だからこそ、「まずは手軽に金額だけ知りたい」という気持ちになるのは当然のことです。しかし、その手軽さが、後になって大きな後悔につながるリスクがあることをご理解いただけたのではないでしょうか。

簡易見積もりは、あくまで「最初のきっかけ」にすぎません。

そこに表示された金額は、あなたの家の状況や正確な工事費用、そして最新の補助金情報が反映されていない「不確かな数字」です。この不確かな情報だけで判断することは、非常に危険なことなのです。

後悔しないためには、「手間を惜しまないこと」が何よりも重要です。

  • 複数の業者から話を聞き、比較する
  • 不明な点は遠慮せずに質問する

こうした一つひとつの行動が、結果的にあなたの家にとって最適なシステムを、適正な価格で導入することにつながります。

この先何十年も使い続ける大切な設備だからこそ、目先の便利さや安さではなく、安心と信頼で業者を選びましょう。

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この記事を書いた人

こんにちは!「エネラボ」所長です。

元・電気工事士として、太陽光発電の現場一筋でキャリアを築いてきました。これまで多くのご家庭の太陽光発電の設置に携わり、工事の裏側や業界の動向を知り尽くしています。

これまでの経験から、「見積もりの見方が分からない」「どの業者を選べばいいの?」といった、多くのお客様が抱える不安を肌で感じてきました。

このブログでは、そうした皆様の不安を少しでも和らげるため、現場のプロ目線で、専門用語を使わずに分かりやすく解説することをモットーにしています。

あなたが心から納得し、安心して太陽光発電を導入できるよう、これからも全力でサポートさせていただきます。

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